約 903,752 件
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/682.html
【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.15】 ※SSにはスーパーダンガンロンパ2のネタバレが含まれている場合があります。 閲覧の際は自己責任の下でよろしくお願いします。 備考欄に「※2ネタバレ」が記載されているものはネタバレが入っています。 レス ID タイトル 備考 18-24 AqXKFqdS デートに誘う話 前編 32-37 AqXKFqdS デートに誘う話 後編 321-325 3ne81FeZ 納豆に○○を入れる 372-377 wYhYSj4O 入れ替わりネタ 424-428 xd3S+5FC 番外編 ※エロパロ板まとめ リンク先18禁注意
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/819.html
【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.24】 ※SSにはスーパーダンガンロンパ2のネタバレが含まれている場合があります。 閲覧の際は自己責任の下でよろしくお願いします。 備考欄に「※2ネタバレ」が記載されているものはネタバレが入っています。 レス ID タイトル 備考 173-174 aW2QPZ0Z 410-419 EEORaljC 684-688 G9MJ5yXE 父の日 710-716,719-725,733-746,753-763,783-786 uxf6NH2R,t07sUCTE,xtWXeTIB ロリ霧・2ネタバレ
https://w.atwiki.jp/mgshokan/pages/56.html
男はどれくらいロリコンなのかを調べるために、サニーに白い猫耳と尻尾をつけてノーマッドの機内を動き回ってもらうことにした。 対象1:スネーク 「す、スネーク」 「どうした?」 「これ・・・どう、かな・・・?」 「似合ってると思うぞ。その犬の耳」 「あぅ・・・」 流石はスネーク。 対象2:オタコン 「ねぇ、ハル兄さん」 「何だいサn」 「・・・ハル兄さん?」 「どうした?」 「スネーク、ハル兄さんが急に動かなくなっちゃった」 どうやらオタコンの処理が追いつかなくなってフリーズしてしまったようだ。 ちなみに、オタコンのフリーズが解けるまでに3時間ほど要したらしい。 対象3:雷電 「サニーか。どうしたんだ?」 「えっと、これ、似合ってる・・・?」 「 」 「どうしたの?」 「あ、い、いや、か、かわいいと、お、思うぞ(俺はロリコンじゃない、俺はロリコンじゃない、俺はロリコンじゃ・・・)」 「?」 「・・・俺はロリコンじゃないっ!!」 「(雷電ってちょっと怖い・・・)」 雷電をロリコンに目覚めさせてしまったようだ。 「ジャック・・・あなた、あんな小さな子供に何を欲情しているのかしら?」 「ローズ、何かの勘違いだって!やめろ、それだけはアッー!」 結論:やっぱり猫耳と尻尾は黒いほうが似合うと思う。
https://w.atwiki.jp/mgshokan/pages/40.html
ロビト島の事件の後、スネークの登山に付き合うことにしたテリコは、 案の定スネークが山頂付近の山小屋で余裕をかましていたため、いとも 簡単に追いついてしまった。彼女は得意げに笑顔で言った。 「伝説の英雄にしては簡単に追いついちゃったわね。それともわたしを 待っていてくれたのかしら?」 「悪いがもう山頂まで登った後だ。ここできみの来るのを待っていた。」 スネークが言うとテリコはさっきまでの笑顔を少し落ち込ませて、 「あら残念ね。せっかく一緒に山頂までいけると思ってたのに。 それに、ちょっとやってみたかったこともあったんだけど。」 しかし後半はいたずらっぽい表情で言った。 「何だ?それは?」 「いえ、なんでもないわ。」 フフフと笑うテリコを見て、なんとなく先に登頂したことに安心を覚える スネークだった。 「きみは本当にテリコなのか?・・・まさか、クラウンじゃないよな?」 「何いってるのスネーク。クラウンはあなたが倒したでしょ。」 「だが、もしかしたらあれはテリコだったのかもしれんな。」 「もう、スネークったら。そんなに疑わしいなら確かめさせてあげるわ。」 そう言うと突然、テリコはスネークを押し倒した。クラウンのように香水は つけていないが、なんとなく甘いにおいがした。 「おい、テリコ。本気で言ったんじゃない。冗談だ。」 彼女の体重を感じながら、あまりあわてずに言った。 「わかってるわよ。でもこういうのもしてみたかったの。」 どうやら本気らしい。 「きみはまだ若い。体は大切にしろ。」 「つれないわね。それともしたくてもできないとか」 ニヤリと笑いながら、テリコは挑発の言葉を発した。 「そんなんじゃな・・・おい!こら!」 そしてその細い手をするするとスネークの体を這わせるようにして 股間へと伸ばした。スネークの男根の輪郭をテリコの手がとらえる。 そして服の上からやさしく撫でさすった。 「やっぱり思ったとおり大きくて感度もいいのね。」 テリコが手を往復させるたびにスネークの男根がピクピクと反応する。 「わ、わかったから止めてくれ・・・!相手になってやるから・・!」 「本当?」 「あぁ、本当だ・・・!」 「わかったわ。」 と、テリコがスネークから手を離したその瞬間・・・ 「きゃぁ!?」 スネークは一気に体を回転させ、今度はスネークがテリコに乗っている 形になった。いわゆる形勢逆転(?)である。 「ちょ、ちょっとスネーク・・・!?」 「悪いが俺はあまり攻められてばかりでいられるタチじゃ無い。 いままでのお礼と、本当にクラウンじゃ無いかどうかを確かめさせてもらおう。」 さっきまでの表情とはまったくの別人かと思えるほどの豹変ぶりである。 明らかにしてやったり、といった感じだ。 「お礼ってまだ何もして・・・んぅ!?」 テリコがあっけに取られている間に、今度はスネークがテリコの秘所へと 手をのばす。さすがにスニーキングスーツは防水性もあるためか、 濡れているかどうかまでは分からない。しかし感度はよかった。 「ス、スネーク・・!あぁっ・・ふ・・!」 「どうやら、少しは男にモテるようだな」 反応を確かめるように撫でたあと、テリコのスニーキングスーツの ファスナーを一気に下ろす。上体から順番に、テリコの若く白い肌が 現れた。そしてそれを脱がす。もともとスニーキングスーツは体に 密着させて着るものであるため、ボディラインがある程度わかるが、 彼女の場合は装備が多い。だから裸になったときに初めて全体の 輪郭がはっきりと目に映った。 「なかなかいい体つきじゃないか。」 そう言ってスネークは少しテリコの体を観察した後、小さ過ぎず、 へたにでか過ぎもしない彼女の胸を優しく揉みしだいた。 「やんっ・・・は・・あぁ・・・んっ・・ん・・・!」 こちらも先ほどまでの誘うような表情から、少し恥らうような表情 を見せている。男の感じる表情を心得ているようだ。 そしてやわらかさを堪能した後スネークの手は硬直してふくらんだ胸の先端を 丁寧な指使いで翻弄する。 「気持ちいいか?テリコ。」 「あっ!・・・そこ・・もっと・・・ダメ・・感じちゃう・・ はっ・・あ!!・・スネーク・・・気持ちいい・・あんっ!!」 指をくわえて嬌声をあげるテリコの姿はじつに妖艶だった。 それからスネークの手は綺麗な繁みへと向かう・・・ そしてスネークの手は綺麗な繁みへと向かった。 くちゅ・・・じゅぷ・・・ぬぷっ・・・ 少しゴツゴツした手の指先でテリコの秘所をかき混ぜる。少しもたたないうちに スネークの指は絡みつくような蜜でベトベトになった。 「や・・・あ・・っ!・・・あんっ!!・・・はぁ・・・・・はぁっ・・!」 「ずいぶん濡れてるな。いやらしい音だ」 わざと音をたてるように指を動かしながら、スネークはテリコの口をキスで 塞いだ。テリコの口の中を、スネークの舌がゆっくりと味わうように蹂躙する。 「んぅっ・・・・!」 慣れた手つきで体じゅうを翻弄され、テリコはただ喘ぐ他に言葉をはっする事が出来なくなっていた。 「(ダメ・・・・イきそう・・・スネークにしてもらってると思っただけでも 感じちゃう・・・・!)」 「そろそろ挿入するか・・・俺の息子も、もてあましてるようだしな」 「え?・・・もう、入れちゃうの?」 「どうかしたのか?」 「・・・・・・すこしだけ・・」 もう少しだけ、スネークとの戯れを楽しみたいとテリコは思った。 挿入して行為が終わってしまえば、あとはテリコが山頂まで登った後、スネークとともに下山して 本国へ帰還するのみである。おそらくその途中に、またそれから先もこのような行為がなされることはないだろう。 人気のないこの場所だからこそできるのである。 つまり、テリコにしてみれば憧れだった伝説の英雄とこんなことをしていられるのは この時しかないわけである。 時間が、欲しかった。 スネークとつながっていられる時間が。 「・・もう少し・・・いいえ、まだ全然足りないの。わたしはもっとあなたが 欲しい。だから、まだ入れないでちょうだい。」 そう言うと、再びテリコはスネークの上に覆いかぶさった。 「・・・テリコ?」 「ここを綺麗にしてあげるわ。」 テリコはスネークの男根を登山用のズボンや下着を下ろして取り出した。 たくましくそそり立ったそれを、先ほど挑発したときのように優しく撫でる。 「テリコ、どうしたんだ?」 「言ったじゃない。もっとあなたが欲しいって。」 「・・・・・。」 スネークが黙っていると、テリコはねっとりとした舌使いで頭のほうを丁寧に舐めまわした。 そして次第に自分のよだれでぬらぬらとあやしく光ったその部分を ゆっくりとくわえ、口の中でもてあそぶ。それから徐々に、茎の部分を取り込んでいった。 割と口元の小さいテリコは、スネークの巨根を口一杯に ほおばって奉仕した。その必死な姿でスネークを上目で見ながら奉仕する姿は、情をそそるには十分だった。 「くふぅ・・・んむっ・・・んんん・・」 「テリ・・・コっ・・!っく!」 「んっ・・!・・・・んんんんんんんぅっ!!」 絶頂を迎えるとともに、テリコの口の中に子種が放たれた。 「・・・ふぅ・・よかったぞテリコ」 「・・・・・ん」 ごくんっ。 口の中に放たれた熱いものを、テリコは飲み込んだ。そして満足そうに 微笑む。 「な・・おい、テリコ・・・いいのか?そんなこと」 「いいに決まってるじゃない。欲しかったんだもの。ごちそうさま」 口元から垂れたのを舐めながら、さらに微笑んでテリコは答えた。 「そろそろ、ナカにも欲しくなってきたわ。まだイケるかしら?」 「・・・困った女だな。まぁ・・・問題ない。」 苦笑したスネークはいまだに活力を失わない自身をテリコの膣中へと挿入した・・・ (次掲載時に続き保管予定by Admin)
https://w.atwiki.jp/llss/pages/1084.html
元スレURL 【SS】海未「ラウンジ・アクト」 概要 ことほのに鬱屈した感情を募らせる海未 参考:ニルヴァーナ「ラウンジ・アクト」 関連作 絵里「カートコバーンがいない世界」 【SS】絵里「ペニーロイヤルティー」 【SS】絵里「ポーリー」 タグ ^園田海未 ^高坂穂乃果 ^南ことり ^μ’s ^シリアス 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/llss/pages/2106.html
元スレURL 【SS】A-RISE反省会2021 概要 今年も色々ありませんでした… 関連作 前作:さよなら統堂先生 次作:(SS)UTX高校スクフェス2対策本部 タグ ^A-RISE ^短編 ^ほのぼの ^コメディ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dngssd/pages/50.html
【SASUKE】STAGE 試合SSその2 禅谷回那の故郷は山の中だ。 陰鬱な村を一歩出れば、どこまでも広がる鬱蒼の森々。 鬱に鬱を重ねてなおまだ足らぬほどの、胸の苦しさ。 ――でも、その苦しさを感じたのは、自分の世界の外側を知ったから。 テレビに映された洗練され綺羅びやかな都会が、羨ましかったから。 だから。 この広くて息苦しい薄暗がりが、たまらなく嫌だった。 * * * * 萩原セラフが咄嗟にハンドライトを消し、物陰へ身を隠したのは、そこに物陰が『できた』からだった。 前後共に遮蔽のない、一本道の天然洞窟を歩いていたのに。 (……時刻に劇的な変化はなし。意識の連続性は保たれている) 腕時計を確かめつつ、遮蔽と足元に触れる。地面は起毛したマットのような素材。遮蔽は紙張りのプラスチック。 もちろん、天然の洞窟にいきなり発生するものではない。 (つまりはここが戦闘空間) 光源といえば、空に瞬く星くらいで、自分の手元すら分からぬ暗闇だ。 ハンドライトに甘えたくもなるが、ここが戦闘空間であれば、必ず倒すべき『敵』がいる。不用意な行動は 「ナルル~ッ!」 不用意な行動は…… 「どういうことナル!? さっきまで洞窟だったのに~!」 「……ちょっと」 「暗くてなんにも分かんないナル! セラフ、明かりをつけて……ナルッ?」 セラフに遮蔽へ引っ張りこまれたナルナルは、頭の一点を触手で撫でる。 「なにかテープで引っ付いて……」 「!」 言い切る前に、セラフは素早く『それ』をむしり取り、仔細確かめることなく遠くへ放り投げた。 粘着テープの巻かれた、貨幣のような感触だった。遅れてちゃぽん、という水音。 「……不用意な行動はやめて」 「ナル……ごめんナル~」 注意を受け、素直にうなだれるナルナル。 基本的にナルナルは、潜入任務中に状況を介せず騒いだりするマスコットではない。時にその行動は、セラフを助けることすらある。 しかし、今回のように突然かつ埒外の事態に対しては、動揺し、無思慮な動きを見せる場合もあった。 セラフは全感覚を集中させつつ、先ほどの敵の行動について考える。 貨幣。常識的に考えて危険なものではないが、敵が魔人である以上その常識には意味がない。 あるのは何らかの意志を持って、ナルナルに貨幣を取り付けたという事実。何の意志を持って? ……攻撃と考えるのが妥当だろう。 貨幣を投げ捨てた方角を見る。目に見えて分かる異変はない。 こうなると放るまえに検分しておけばという気持ちも芽生えるが、魔人相手にそんな悠長なことを言えるものではない。 「ナルナル」 クラゲの頭部分に口を近付け、こそこそと囁く。こうすればナルナルもこちらに合わせてくれる。 「今のはどっちから来たか分かる?」 「ナル~……みぎの方?」 「右ってどっち?」 「おはしを持つほう!」 「あなたどれで持つの?」 「ナル?」 無数の触手の内一本が持ち上げられる。 「決まってるのね……」 「あれ? これだったかな? こっちだったかな?」 決まっていなかった。 「……方角を指して。飛んできた方角」 そう指示すれば、ナルナルの触手が一斉に一定の方向を指した。遮蔽の向こう側だ。 (相手からの動きはない。向こうもこちらの様子を伺っている……) あちらとしても、セラフが動きを見せなければ動き辛いのだろう。膠着状態。 こういう時、何かオトリにできるようなものがあれば…… 「ナル~?」 「…………」 目のない頭で見上げるナルナルに、セラフは静かに溜息を吐いた。 * 「すっ……すみません!」 物陰から気弱そうな少女の声が上がったのは、回那の攻撃から数十秒ほど経った頃だった。 「わ、わたし……その、迷い込んじゃって……洞窟を歩いてたら、いきなりこんな所に……」 (……迷い込む) 回那の一族が施した呪術的封鎖と、長野県庁の手配した物理的閉鎖。 その両者を突破して、SSダンジョンに『迷い込む』ことができる存在があるか、と言えば…… (なくはないんだよなあ……) 神秘も、文明も、絶対のものではない。両者に精通する禅谷回那は、その事実をよく知っている。 「ま……魔人なんですけど。能力も全然、弱っちくて。ほら、こんなのしか出ないんですよ?」 「ナル~ッ! こんなのってひどいナル!」 そう言いつつ姿を見せたのは、デフォルメしたクラゲのようなキャラクターだった。子供っぽい声で、少女の言葉に反論している。 続けて、少女も姿を現す。星明かりに照らされた姿は、伸びた前髪で片目の隠れた少女。両手を恐る恐る挙げて、降伏の姿勢だろう。 「すみません、これってどうすれば出られるんでしょう……?」 「近づかないで」 対する回那はぴしゃりと言い放った。びくりと少女が足を止める。魔人の相手に無用の接近を許す道理はない。 彼我距離は30メートルほどだろう。こちらには屋根がある。あちらから姿は認められまい。 「……いい? これは戦闘なんだ。勝者は先へ進み、敗者は外へ放り出される」 「ま、負ければ良いんですか?」 「ああ。それで晴れて、本物の空の下に戻れるだろう」 「分かり、ました……負けを認めます」 「な、ナル~ッ!? セラフ、そんなの」 「静かにして」 少女――セラフとクラゲのやり取りに苦笑しつつ、辺りの様子を伺う。 得も知れぬ構造体。戦闘参加者の片方が敗北を認めた以上、変化が出ても良いはずだが…… (……何もない?) それとも、この空間のどこかで変化が起こったのか。そう思った回那の目がセラフから外れた瞬間、 動いた。 * 口だけの降伏は意味を持たないという、安保局からの情報は得ていた。 降伏のサインの両挙手は駆け出すと同時に後ろ腰の銃へ。相手の姿は定かでないが、声で位置は特定できる。 瞬間に詰める3メートル。まだだ。相手は戦い慣れていないという確信があった。即応はできない。 「っ……!」 気付いた。動作に入る間に3メートル。シルエットが見える。腰から提げられているのは刀か。 そして3メートル。相手が腕を振るった。先のように貨幣のようなものを投げてくるのだとして。 (私が速い) 散弾じみた複数の飛翔物を左腕で受け、踏み込みながら右手を突き出す。対魔人弾を装填されたそれの引き金を、引く。 「ッ!!」 瞬間、ぐらりと身体が揺れた。銃口は星空を差して咆える。反動にもたついた? 否。 (……重い!) それは腕に貼り付いた青い貨幣の影響であった。『光子1.5bit』。禅谷回那の呪術能力! そしてその、何も撃ち落とせなかった銃撃に加えて、もう一つの情報があれば、回那もまたその確信へ至れる。 (蠱毒数えのカウントがゼロってことは……『カードキーを受け取ってる』ってことじゃないか! カマトトを!) セラフが左手の貨幣を払い落とし――粘着テープの扱いには慣れている!――回那が接近する。 距離を詰めるまでに銃撃を二度。しかしながら、回那はそれを最低限の動きで回避する。 銃弾なぞ所詮は直線運動。魔人の身体能力があれば、正面から躱すことはさしたる問題ではない。 (実戦はともかく、戦闘経験はあるか) 内心評じるセラフは、銃撃を止めて左手にナイフを構えた。対する回那はまたも貨幣を弾いてくる。 複数の硬貨を握り込み、指先の動きだけで散弾めいて弾き飛ばす『ぜになげ』は、商人たれば当然の技術だ。 受ける側のセラフはそれをナイフで弾き、あるいは右手で受け、すぐ左手で払う。 その貨幣に『重量を増す』効果があるとしたら、それを投擲する=重量が重くなれば落下する、という都合上、 接触と効果発動までにはラグがあるとセラフは見ていた。 事実、その読みは当たっていた。貼り付けに用いる粘着テープは、熱と電撃を受ければ焼けてしまい、使えるのは青だけだ。 セラフの銃は的中あたわず、回那の銭投げは対処可能。 必然、両者は接近戦にもつれこむ。 「やると見た!」 刀を抜き払う回那が。セラフが応じるようにナイフを構え……否、投げた! 回那は身をよじって躱し、そのままの勢いで踏み込み、斬りつける。対するセラフは更に踏み込み、その手を押さえ、掴む。 「は……っ!」 投げ倒す。合気道を軸としたマーシャルアーツ。ナイフの投擲も、この超接近状態に持ち込むための布石でしかない。 回那は投げられる過程で刀も落とし、セラフに抑え込まれた。そのまま後ろ手に腕をねじ上げる。 「……ッだだだ……!」 「そちらは、人間を斬るのには慣れていなかったようね」 腕足をじたばたさせているが、時間の問題だ。抵抗が落ち着き次第、銃で頭を撃ち抜く。それで終わる。 「フフ……実際そうさ。こんな事態は想定していなかった」 「…………」 「ダンジョンに潜って、魔人と戦い、勝てば願いが叶うなんてなあ。時に、一体君はどんな願いを……っだだだっ!」 「……ない」 願い。 当然それは、萩原セラフがこのダンジョンに挑む動機ではない。 任務ゆえに挑み、任務ゆえに勝つ。それが工作員・萩原セラフだ。 「ナルナルは~、ほんとにお願いごとがかなうなら、おいしいご飯をいっぱい食べたいナル!」 「……」 「みんなでご飯を食べて、楽しくおしゃべりして、それで……ナルッ? セラフ、怖い顔にナッてる!」 「そのナルナル言ってるのは君の本音の代弁者か?」 「まさか」 抵抗が弱まってきた。予定通りに銃に手をかける。 「工作員はそんなこと考えない」 「否定するとは、それを肯定しようという圧力に抗うということだ。銃撃一つで決着できるこんな時でも、君は抗わずにいられないんだね」 「あなたこそ、銃撃一つで死ぬと分かってるのによく口が回るのね。詐欺師?」 「いや、商人だ」 「なら詐欺師みたいなものね」 「そして呪術師でもある。これは……詐欺じゃない」 セラフが後頭に銃を突きつけると同時、全身に電流が走るような感覚を覚え、身体が跳ねた。 (何っ……!) 少し遅れ、比喩でなく電流が発生したのだと気付いた。否応なく全身が痙攣する。 誤魔化すように撃った銃弾は、回那の頭の横の床を貫くに終わった。 「セラフ~~!」 (発生源、はっ、) 回那はセラフを振り払い、銃を奪おうとする。そうはさせまいとセラフが身体を離せば、電流は弱まった。つまり、回那自身。 ……セラフの与り知らぬことだが、正確には回那の羽織る淡黄のサマーコートが発生源であった。 会話で時間を稼いだのは、即席で呪いをかけるため。呪い同士の相互干渉を防ぐため、着衣には呪いを施さないのが基本である。 距離を取る双方。回那の手には再び赤い刀があり、セラフは拳銃のみである。ナイフの予備を抜く余隙はなし。 即ち、刀の前に弾を当てるか、弾を凌いで刀で斬るかの一合。 片やセラフの神経には電流の残滓が残り、片や回那の腕には極められた痛ましい痺れが残る。 思考の暇もない、肉体の反射と本能による決戦は、 「おい止めろ、どっちも止めろって!」 「「!?」」 白い照明の起動。照らし出される構造物――SASUKE。 そこに現れた、Tシャツ姿のスタッフと、その中心に立つ筋骨隆々の中年男性により、止められた。 「一体何してんだ! 明日にはここで収録があるんだぞ!」 「「……あなたは……」」 君の名は―― 「「……ミスター・SASUKE!!」」 山田勝己。 初回SASUKEより挑戦を続ける男。筋肉の極限祭典、SASUKEを象徴する男であった。 Dangerous SS Dungeon 2-1 禅谷回那 VS 萩原セラフ 戦場 ―― SASUKE SASUKE……それは狂的筋肉のアトラクション。地獄の障害物競走 全4ステージからなる激烈な苛みの道程を駆け抜け、勝利の頂点を目指せ! 禅谷回那、萩原セラフ。 二人はSASUKE運営の設営したテントで、共に余りの仕出し弁当を食べていた。 「何があっても不思議なことはないと思っていたが」 回那は苦笑する。 「よもやこんなことになるとはね」 「……」 「ナルとはね~」 「……静かに、ナルナル」 ……両者は戦闘を止めなかった。 ミスターSASUKEの制止に与えられた僅かな休息により、双方の身体への痺れ、痛みが和らいだからだ。 だからセラフは引き金を引いて弾丸を命中させたし、回那は必殺の斬撃を放っていた。 そしてそのどちらも、戦いを決着することはなかった。 有り体に言えば、無効化されたのだ。 その後、二人はSASUKEスタッフに取り押さえられ、ミスターSASUKE・山田勝己から諸々の説明を受け、今に至る。 曰く――二人はSASUKE本戦参加者としてエントリーされており、参加者である以上、SASUKE以外で双方の決着はつけられない。 至極単純、至極明快なルールが、この空間を支配していた。 「しかし君、セラフだったか。ミスターSASUKEを知っていたんだね」 「……別に。昔、テレビで見かけただけ」 「私もだ。子供の頃、娯楽なんてテレビくらいしかなくてね……ん、やっぱ唐揚げは美味しいな」 「味が濃いわ」 回那は足を伸ばす。 「普段はNHKしか見れなかったが、大きな番組だと放送局が調整してくれてね。オールスター感謝祭とか」 「クイズとマラソンの」 「そうそう! それでSASUKEも見られたんだ。懐かしいな……」 「あんなことが起こって、SASUKEはもう収録されなくなってしまったナルからね~」 「第30回大会のニュースは信じ難かったな……つい最近だよな?」 「2014年5月。1年前よ」 ……読者の皆様には信じ難い事実かもしれないが、この世界で、SASUKEは既に『終わっている』。 委細は伏せられており、国家安全保障局の一エージェントであるセラフすらその真実を知ることはできない。 ただ、その第30回大会で魔人による凄惨な事件が発生し、SASUKEは今後一切開催されなくなったというニュースだけは知っている。 これにより日本全体に吹き荒れる反魔人の風潮が強まったのは、言うまでもない。 回那は弁当をつつきつつスタッフから渡された資料を弄ぶ。 書いてあるのは、SASUKEに挑戦するにあたっての注意事項に、各エリアの解説。 「結構禁止事項多いんだな。ベルトコンベアの停止部品をとっかかりにするなとか……」 「何だか複雑ナルね~。でもワクワクにナル!」 「同意だよ。……ん? どこに行くのかな、セラフ?」 その場を立ち去ろうとするセラフは、振り向くことなく言った。 「身体を休めるの。魔人とはいえ、私がSASUKEを勝ち抜くことは容易じゃない。せめて備えないと」 「へえ、乗り気だね」 「乗る以外ないからでしょ」 「待ってセラフ~! まだひじきが残ってるナルよ~!」 「回那にあげるわ」 「いやいらないよ」 セラフの去ったSASUKE運営テントで、回那は残った弁当を掻っ込むと、パイプ椅子に横座りする。 「そう、乗るしかない……乗るしかないんだが」 その視線は、闇の中のSASUKEステージに向けられていて。 「……その前に、できることはある」 * 翌朝。 どこからともなく集まってきたSASUKE挑戦者に紛れて、スタッフによる事前の説明を聞く回那とセラフの姿がそこにはあった。 「わぁ~! 何だか見たことある人がいっぱいナル~!」 「……そうね」 適当な参加者を捕まえて会話を試みたが、皆一様に『SASUKE参加者である』という自認を持っている。あのミスターSASUKE、山田勝己と同じく。 この全てがSSダンジョンの造り出した幻影だとしたら、それを駆動するものは狂気としか表現しようがない。 「や、おはよう」 「おはようナル~!」 「……おはよう」 気楽に声をかけてきたのは回那だった。セラフと同じく、動きやすいジャージを身に着けている。色は青。 「昨晩は何をしていたの?」 間髪入れず、待ち構えていた問いを投げかける。 「宿泊キャンプに入るのが随分遅かったようだけど」 「……別に? 少しミスターSASUKEと話していただけだよ」 「そう」 納得の態度と内心は裏腹で、セラフはその言葉を少しも信じていない。 回那の横顔がくたびれていることに気付いているし、身なりも昨日ほど整っていない。 有り体に言って、疲労し、気が抜けていた。 (……やはり) セラフは眼前のSASUKEステージを見る。障害物となる各エリアはもちろん、そこを繋ぐルートまで、そこは『色』で満ちている。 昨晩回収しておいた貨幣が不自然な青色だったことから、回那の能力が色に起因するものではないかという予測は立てられていた。 そして、回那を抑え込もうとした時に発生した電撃から、その種類が複数にわたることも。 さらに厄介なことに、それらの効果は回那の任意で発動・中止できるらしいことも。 (たとえば、あの動くヘッジホッグが青い硬貨で急停止したら?) (しがみつく丸太の手すりが黄色く塗られて呪われていたら?) (あの2連そり立つ壁は……何もしなくても頭がおかしいけど……) 考えを巡らせ巡らせ、目を閉じる。キリがない。 『セラフ、今日は何を作るナル?』 『テレビリモコンを使った夜間赤外線動体探知機よ』 『やっ……夜間赤外線動体探知機!?』 『ナルナル、語尾』 もちろんセラフも夜間警戒していたが、まさか休まない訳には行かないし、夜闇を単独で監視するには限界がある。 「よう、お二人さん」 そんな二人に声をかけてくる男があった。ミスターSASUKE、山田勝己である。二人は自然に頭を下げた。 「お疲れさまです」 「大丈夫か? 参加できそうか?」 「はい。昨夜はご迷惑をおかけしました」 二人の参加姿勢を確かめると、山田勝己は大きく頷く。 「それじゃあ、頑張って。まあ、SASUKEは男の祭典とか言われるけど、最近はジェンダーがなんとか言うし」 「ありがとうございます」 「若い子のさ、頑張ろうって気持ちは応援したいから」 「はい」 それだけ言葉を交わすと、山田勝己は去っていく。他にも声をかけたい相手がいるのだろう。セラフもすぐに、コースの検討に戻る。 だから、回那がその男の背に視線を注いでいることに、彼女は気付けなかった。 * SASUKE1stステージ、通称『SASUKEの森』を、セラフは制限時間ギリギリで突破した。 「お疲れ様ナル~!」 ゴール地点から降りてきたセラフを、ナルナルが迎える。差し出されたタオルも飲み物も、今はありがたかった。 そして、出迎えるのはナルナルだけではない。 「お疲れ。間に合ってよかったね」 先立ってゴールした、禅谷回那である。 「……ええ」 「2連そり立つ壁、やばくない?」 「かなりやばかった。けど想定通りに抜けられたわ」 「勢いをつける以上に、跳躍の踏み切り点が大事なんだよね」 「あと方向。成功者はみんなちゃんと、斜めの足場から垂直に跳ぶことができてる」 何ということのない風を装いながら、セラフは胸中の疑問を抑えこんでいる。 すなわち、なぜ能力での妨害を行わなかったのか――もちろん、聞いたところで意味はない。 (1stステージだと効果が薄いと思われた? けれど後になれば、禅谷回那もそのステージを突破しなければ『勝ち』にならない……) 「ナルル~……セラフ、嬉しくないナル?」 「……嬉しいわ」 真意を隠す、なれどまったくの虚飾でもない言葉を口に、セラフは1stステージに背を向けた。 ミスターSASUKE・山田勝己は、そり立つ壁でタイムアップとなった。 * (スワップサーモンラダーの掴み棒は緑のプラスチック……) (水中を泳ぐバックストリームゾーンを泳いでいる最中に電撃を受けたら……) (壁を持ち上げるウォールリフティングの上に青いスポンジ……!) 2ndステージ『鋼鉄の廃墟』も、セラフの警戒は甲斐なく、一切の妨害は入らなかった。 「セラフ、お疲れ様ナル~!」 (どういうつもりか知らないけど……) 差し出されたタオルで汗を拭き、乳酸の溜まった全身の筋肉をアイシングしながら、萩原セラフは3rdステージを睨む。 (……おそらく妨害は『来ない』。魔人能力の制約か何かが理由で) 禅谷回那の姿はない。彼女も2ndステージの突破はつらそうだった。肉体を休めることに専念しているのだろう。 「セラフ、3rdステージの自信の方はどうナル~?」 ナルナルがマイクを模したと思しき棒を顔に突きつけてくる。セラフは溜息混じりに答えた。 「制限時間はなくなったけど、2nd以上に筋肉をいじめるエリアが揃っているわ」 「ナルほど~。具体的にはどの辺りが危ないナル?」 「どれも、と言いたいけど、最大に注意しなきゃいけないのはクレイジークリフハンガー……ねえ、それ何の真似事?」 そして、3rdステージ。 静かに準備運動をしていたセラフの耳に、観客のどよめきと実況・初田啓介の言葉が届く。 「禅谷回那選手、ここで脱落! またもクレイジークリフハンガーが挑戦者を一人奈落へ突き落としたーッ!」 クレイジークリフハンガー。 足場のない空間を、わずか3cmの突起に指をかけて、横に体をずらしながら渡っていくエリアである。 たった3cmの指先に全体重をかけ、傾斜を、段差を移り、挙句の果てに、後方の別の突起へ『飛び移る』ことを強いられる。 まさに狂気。実況の通り、ただでさえ少ない3rdステージ挑戦者を容赦なく飲み込んで行く魔のエリアである。 (……そもそも、SASUKEの『勝負』というのが分からない。ルール上でそんなものは規定されていないけれど) 手指に滑り止めのパウダーを着けながら、セラフは思う。 (少なくとも、ここを越えれば……禅谷回那には『勝った』と言えるはず) 指先に全神経を集中しつつ、動く。ここまでのステージで、既に身体は疲弊しきり、腕には乳酸が溜まっている。 (ッ……だから……このまま、ここを越えて……) 血中酸素が欠乏し、魚が喘ぐように息をする。 (越えて……越えて) 突起の終端へ来た。だが、終わりではない。 ここを跳び越え、反対側の突起に捕まらなければならない。 (……越えて、私は……) 意を決し、指で壁を突く。身体が浮揚し…… (どうするの……?) 指が、かかる。 かかった、はずだった。 * 夜。 ついぞ手が届かなかったFINALステージ、栄光の尖塔を禅谷回那は見上げている。 突破者による最後のチャレンジも終わり、あとは全ての終幕を待つばかりだ。 「結局、私たちの勝負はどうなるのかしら」 背後から声をかけてきたのは、着水の濡れを乾かした萩原セラフである。 「さあ、勝ち負けを決めるということであれば……私の勝ちだろうけど」 「……何故?」 「私は飛び移ったあときちんと指がかかったからね。君は滑って落ちた」 「そのあと動く前に滑って落ちたのだから、あなたも変わらないじゃない」 「でも私の方がちょっとマシさ」 「私の方がタイムは速かった」 「落下までの速度が?」 「前エリアを突破するまでの速度がよ」 何となく始まった不毛な言い争いは、どちらともなく黙り込んで終わった。二人並んで、夜闇の中照らし出される塔を見上げる。 「……聞いても良い?」 「何かな」 「どうして妨害をしなかったの? あなたの能力なら、誰にも気付かれず妨害工作をすることができたはず」 「するつもりだったさ」 「……ミスターSASUKEに止められた?」 「君が思っているような形ではないけどね。そう――」 フ、と回那は息を吐く。自嘲のように。 「私は願いを失ってしまったのさ」 * そもそも違和感があった。 この戦闘空間が再現されたSASUKE空間だったとして…… (なぜ『挑戦者』であるミスターSASUKEが、運営と行動を共にしている?) 禅谷回那はその疑問を解消すべく、夜動いた。 セラフが去るのを待ったのも……あるいは、早く去るようにあれこれと声をかけたのも、そのためだ。 回那はすぐさまミスターSASUKEの元へ向かった。彼は宿泊用テントの前で筋トレをしていた。 「精が出ますね」 「こうしてないと落ち着かなくってな」 筋トレが終わるのを待ち、回那は声をかける。 「確認をしたいんですが」 「うん?」 「あなたは元々、SASUKEの運営側の人間じゃあないはずだ」 「ああ」 ミスターSASUKE、山田勝己は頷く。そして、こう続けた。 「だけど今、ここに来てからははSASUKEをやってる」 「……ん?」 その言葉の真意を、一度では掴み損ねる。『ここに来てから』。こことは? SASUKE会場……のことではない。 「……まさか、あなたは」 「SSダンジョンを攻略し……願ったんですか」 「この空間を。SASUKEに挑戦できる……それだけの空間を!」 「そうなるね」 山田勝己は笑う。 「あんな事件があって、SASUKEは終わっちまった。だけど俺は、諦められなかった。だってほら、俺には……SASUKEしかないから」 涙まじりの名台詞として知られるその言葉を、山田勝己ははにかむように口にした。 「そしたら何か、運営側の人間になっちまって。まあ実際俺が運営してますし、挑戦できれば何でも良いのだけど」 「……それで、挑戦を?」 「そう。もう5回目になるかね」 「5回目!?」 「挑戦して、失敗したら一年くらい修行して……で、今回は5回目。ん、4回で次が5回目だったっけ?」 回那は立ちくらみした。 この山田勝己は、SSダンジョンを攻略して、願ったのだ……『無限にSASUKEへ挑戦できる世界』を! 「だ、だからってそのためにSSダンジョンを攻略するなんて……信じ難い」 「願いが叶う、っちゅうたらな。いてもたってもいられなかったんですよ」 「そして、攻略して……いや、いや。そのことはもう良いんだ」 回那は首を振る。山田勝己がSSダンジョンの攻略者であるなら、確かめなければいけないことがあった。 「……私は、SSダンジョンの真の制覇者はほとんど少ないと考えています」 「そうなんですか」 「あなたの戦った中に、恐ろしいまでの強さを持った、何か異常な……魔人を殺し慣れた魔人はいませんでしたか」 「いた」 即答。 「恐ろしく黒くて強い……鉄パイプみたいなもんを何本も持った奴がおった。何だったんかな。阿修羅みたいだった」 「……それも、倒した?」 「倒しましたよ。したらそいつ、黒いゴミ、灰っていうんですか。みたいになって、消えてしまって」 「跡形もなく?」 「ええ。残ったもんといったら、俺もお店屋さんで貰った黒いカードくらいで。いつか弔おう思って、部屋に置いてありますけど」 見ます? と山田勝己が言った瞬間には、回那はその情報を受け取っていた。 勝利数4。これは山田勝己のカード。 そしてもう一枚の……山田勝己が手にしたカードの勝利回数は、 (30) ……その『撃破者数』の異常な多さは。 禅谷回那の仮説した『願いを刈り取る者』の存在が真実であると同時、 それが既に山田勝己に斃され、この世にいないことを示していた。 * 「……願いが絶たれたと思った」 回那の目は、FInalステージの塔の、その先の空を見ている。 「実際にそう言ったんだ。そうしたらミスターSASUKEに言われてね。『本当にそんなのが願いだったのか』って」 「違ったナル?」 「違いやしない。数多の願いを刈り取る存在の持つ武器なら、極上の呪物になるはずだ。私はそれを求めてきた」 けれど、と回那は言葉を続ける。 「そんなん願いじゃない、と言われてね。そんな、人を傷つけるようなことが願いかと」 「そうナルよね! お願いっていうのはもっと幸せなものナル!」 「いいや。呪術師が呪い多き呪物を願うのは当然だ。私もそこに間違いはないと思ってる。……でも、人としてはどうか」 人として。 興味なく聞いていたその言葉に、萩原セラフの意識はにわかに引っ張られた。 「私のもっと根本的な願いっていうのが、もしかしたら何かあったんじゃないかって思ってしまってね。ミスターSASUKEを見て」 「……思いもするかもね。すべてが叶う願いを使って、こんなことをするなんて」 「だろう? なんて馬鹿馬鹿しい! ……だが、それは本当に山田勝己が願ったことだと感じたんだ」 「本当に、願う……ナル」 「極上の呪物を手にした所で、何となるか。結局それは呪術師として上位の存在になれるだけだ。……君は『洗濯の魔法』の寓話を知っているか」 セラフは首を振る。 「魔法使いの国の話だ。彼らは洗濯をするのが面倒だと言って、どんな汚れも落とす魔法を編み出した」 「すごいナル!」 「ところが、ある魔法使いが気付いた。『最初から服に汚れを弾く魔法をかければ良いんじゃないか』。そして洗濯の魔法はいらなくなった」 「で?」 「また別の魔法使いが思いつく。『そもそも汚れない服を作れば良い』。そして別の魔法使いは『服を着なくても恥を感じない世界なら良い』」 「エ、エッチナル~!!」 触手で顔(らしき部分)を押さえるナルナルの頭を、回那が撫でる。 「表層の願いを叶えても、本当に満足できるとは限らない。だから願いは掘り下げなければいけない……だけど、私は私の願いが分からなくなった」 「……だから妨害をしなかったっていうの?」 「ただ一点の願い。頂点に手をかけるという、願いに挑む大きな流れに身を任せれば、何か分かるんじゃないかと思ってね」 やがて、夜の空に花火が上がった。色とりどりなものではない。余った演出火薬の処理である。 遠くの方から、SASUKE収録の終わりを告げる声が聞こえる。セラフは少し笑って、手を差し伸べた。 「お疲れ様」 「……セラフ」 「何はどうあれ、回那。あなたとSASUKEに挑めて良かった」 その言葉に、回那の表情も明るくなる。その冷たい手をしっかりと握りしめた。 「私こそ。この先どうなるかは分からないけど、こうしてSASUKEに挑戦できたことは、大事、なっ」 瞬間、セラフはその手を、回那の身体を引き寄せて。 「セ……セラフ~~!?」 ナイフを深々と突き立てた。 * * * * 萩原セラフの故郷はアパートの一室だ。 いつも疲れた表情の両親は滅多に帰って来ず、独り。 家族での団欒などあり得ないという失望に充ち満ちた、暗い匣。 ――でも、その苦しさを感じたのは、自分の世界にない幸福を知ったから。 工作番組の垣間に見える、美しく幸せな家族像が、羨ましくて、妬ましくて。 だから。 その広くて息苦しい薄暗がりが、たまらなく嫌だった。 * * * * 「が、ハバっ」 刺突の衝撃で血を吐く回那を、蹴り飛ばす。ナイフが抜け、鮮血が噴き出した。 「今、今すごく良い話だったナル! どうしてこんなことにナルナル!?」 「静かにして」 ……回那の話から分かった重大な情報は二つ。 この空間がミスターSASUKEの願った結果であること。 ミスターSASUKEはSASUKEとSASUKEの間に、修行の時間を取っていること。 そして、自分たちを拘束した時に言われた、『参加者である以上、SASUKE以外で双方の決着はつけられない』という言葉。 (つまり、一度一度のSASUKEには『終わり』がある) (SASUKEが『終わった』以上……私たちは参加者ではなく、) (SASUKE以外で決着を着けられる!) そうして放った一撃は、見事にセラフの仮説を証明してくれた。回那の身体から血がどくどくと流れる。致死量―― 「っきゃあっ!?」 突如、激しい熱がセラフの肌を襲った。返り血を浴びた服が、手が、首筋が焦げるようだ。 何事かと確かめる前に、眼前の回那がゆっくりと立ち上がるのが見えた。激しい蒸気と噴煙を上げながら。 「なっ……」 「……血。髪。その他なんでも良いが。人間から落ちた『人間であったもの』も、また良い呪物なんだ」 自らを襲った、そして眼前の現象を説明できる要因は一つしかない。 (赤色は、熱量……彼女自身の血も含めて!) 「……自分の血を焼いて致命傷を塞ぐ、なんて、できるもんだな……いや死ぬほど痛いんだが……」 ふらつきながら立つ回那へ、セラフは銃撃する。しかし回那はそのまま地べたに転んだ。 銃弾を回避するためではない。血を撒き散らすために。必然、セラフはそれに当たらないため大きく動かざるを得ない。 (……左手に火傷。痛い。多分自由には動かせない) セラフは冷静に状況を改める。 (傷を塞がれたのは……大動脈を斬ったから。狙うなら心臓か、脳。これなら塞がれても、『止まる』ことで死ぬ) 対する回那も、ふらつく足で距離を取った。不意打ちに対する咄嗟の反撃には成功したが、危機的状況に変わりはない。 (油断してたな……武器がない。呪物はいくつかあるが、それも本当に、お守り代わり程度だ) せめて武器を。あの刀を。回那は身体の調子を把握すると、自らの居室めがけて駆け出す。 「どっ、どうするナル? 追わなくて良いナルか?」 「……追いはするけど。逃がしてあげる」 言葉通り、数発の銃弾を追撃に放ったのみで、セラフは止まった。そして遠隔信管の起爆スイッチを手にする。 「な、ナル~っ! それは~!」 「仕損じた時のために回那の部屋に設置した爆弾よ。全部読みどおり」 必死に走る回那は、宿泊テントへ飛び込んだ。それと同時に、セラフはスイッチを押す―― 「やめといた方がええで」 背後から声がすると同時に、ドサリ、と何かが足元に置かれる音。 設置したはずのプラスチック爆弾。 「……なぜ」 「あんたがそのえらい物騒なのを仕掛けたのは、SASUKEの開催中やったからな。分かった。ここそういう場所らしいんで」 「でもSASUKE期間中に起爆はしなかった。……なぜ関わるの? これは私と彼女の戦いよ」 声の主……ミスターSASUKE、山田勝己。この空間の主たる男は、その問いに対し頭を掻いた。 「勝負ならSASUKEでつければええんや。どっちが先に優勝するか。修行期間も、設備も用意する」 「ふざけないで」 「若い人らにはな、そういう斬った張ったじゃなくて、もっとひたむきになれるまっすぐな願いを持って欲しいんや」 「……願いなんて!」 セラフは声を荒げる。そして、その感情の発露を恥じるように奥歯を噛みしめる。 やがて、セラフは駆け出す。 ミスターSASUKEはもはや何も言わなかった。 * SASUKEスタッフはいつの間にか撤収していた。跡には忘れ去られたSASUKEステージのみが残る。 その支柱の一つが、熔断されて倒れ落ちた。連鎖して、SASUKEのステージ全体が軋み、捻れる。 「危ないナルーッ!」 「黙って!」 ミシミシと襲い来る鉄の構造を躱し、飛び込み、安全圏へ。誘導されたということは承知の上。動きを止めない! 「よく動ける……!」 「そっちこそ」 セラフはシトリン――すなわち電撃を帯びた鉱物の弾雨を躱し、赤い刀を構えた回那を銃撃する。ギリギリの所で躱す回那。 SASUKE前の相対とは違う。負傷の深い回那は十全には動けない。しかしセラフは左手をやられている。 苦しいのは回那だが、セラフも攻め手に一歩欠ける戦いだ。 「一つ聞いて良いかな!」 互いに制覇した障害物を遮蔽とした膠着状態で、声を上げたのは回那だった。 「さっき、君が私を見逃した時、私は罠かもしれないと思って、死を覚悟したんだが……何もなかった。それは何故だろう」 「……『あった』のよ。でもジャマをされた」 「ミスターSASUKEに?」 ……かつて。 遠いかつて、テレビだけが唯一の心の寄す拠だった頃、その中で輝いていた男。 努力と希望の象徴だった男。 そんな彼が、巡り巡って邪魔になる未来なんて、考えたこともなかった。 「……下らない!」 もはやセラフの感情は、自戒しても止められぬ程に沸き立っていた。 苛立ちだ。ことあるごとに願い、願いと言い募る者への煩わしさだ。 「願いなんて、下らない。どうせ何も叶わないくせに……!」 かつて。 大好きな工作番組を見ながら、これを両親とやりたい、という思いによって目覚めた魔人能力『Doubt in Yarborough』。 これで願いが叶うと喜び……次の夜に警察から伝えられた、両親が自分を捨て失踪したという絶望の報せ。 その日から、萩原セラフにとって、願いとは叶わないものと決まっている。 「そんなものはいらない……私は、工作員は、ただ任務をこなし続けるだけ」 「……辛い人生だ」 「そうかもね。でもそんな感情、工作員の私には存在しない」 人間らしい感情。少女らしい情動。 それらは全て、工作員の自分から取り外し――傍らのナルナルに預けている。 ナルナルの発言は、すべて『人間としての』萩原セラフのものなのだ。 「だとしても辛い。何も願えず生きていくなんて、現代の人間には辛いだろう。ただ生きているだけでは充足できない現代だ」 「分かった口を……!」 動いたのは回那だった。またも刀を振るい、構造を熔断する。バキ、バキン、と連鎖し、セラフが潜んでいる地点の頭上の照明が落下した。 当然、セラフはそれを察し、飛び出ている。 (蹴りをつける……!) 苛立っていた。願いを口にする者、そんな者に感情を波立たされる自分に。 だから手早く終わらせる。現実、時間をかけると山田勝己に介入される危惧すらあった。そうなれば状況はあちらに傾くだろう。 銃撃しながら回那の元へ迫る。SASUKEで疲労した片腕での射撃で、簡単に命中できるとは思っていない。相手の動きを射竦める威嚇だ。 回那もまた、刀を収めて両手に呪物を構えていた。片手には大きな青い水晶玉。もう片手には黄色の数珠。 黄色の珠が襲い来る。SASUKE前の戦いとは違い、常に電流を帯びている。触れれば痺れ、足が鈍り、そこへ集中攻撃を受けて終わりだ。 だから狙わせない。 「……!」 セラフに珠が命中した、と思った瞬間、煙幕が広がった。石灰の煙幕! SASUKE設営作業に使われた、白線引きを元に作り出したものだ。 一瞬怯んだ回那だったが、攻撃を続けた。しかし命中の手応えはない。ポチャンポチャンと、後方の水溜りに落ちる音ばかりが響く。 珠が残り一つになると同時、煙幕側面からセラフが飛び出した。その手には銃。 「っなら!」 回那は青い水晶を投げ、呪いを発動させた。 その床は構造の都合上、中央を支えとしてシーソーのように上下動する仕組みになっている。床の端は今まさにセラフが立っている箇所だ。 ガタン、という音と同時に、勢いよくセラフの細い体が跳ね上がる。吹っ飛ぶ先は、先ほどまでの黄珠が落ちた水の中! だが、同時に。 「え」 四角い包装が回那の目の前に放り投げられていた。 セラフが吹っ飛ぶ直前に投げたそれは、プラスチック爆弾。一度は仕掛け、ミスターSASUKEに取り外されたもの。 (狙った通り……) あとは着水前にスイッチを押せば良い。爆発により、回那は吹っ飛ぶ。先の負傷もある。生きてはいまい。 (「やめといた方がええで」) (「もっとひたむきになれるまっすぐな願いを持って欲しいんや」) (下らない) (私は勝つ) (勝って……任務を果たして……) フラッシュバックしたミスターSASUKEの言葉を努めて冷笑し、スイッチを―― * * * * そして、現在。 「一、ニ……」 「ナル! ナル!」 萩原セラフは、ミスターSASUKEによるトレーニング空間により、次のSASUKEに向けて身体を鍛えていた。 強いられてのこと――ではない。戻った所で失敗の責を負うことになる。鉄砲玉のような扱いを受けるということだ。 (ならばそれまでに、せめて……身体を鍛えるのも、悪くはない) セラフは結局スイッチを押し損ねた。ミスターSASUKEの言葉によってではない。 この場を越えて、任務を終えて、どうするか。 今まで敢えて考えなかったこの命題に答えられなかった時、ナルナルの言葉を思い出してしまったのだ。 (「ナルナルは~、ほんとにお願いごとがかなうなら、おいしいご飯をいっぱい食べたいナル!」) ……その言葉が、セラフにとって一端の真実であるという認識が、最後にセラフを引き止めた。 美味しくもない仕出し弁当を共に食べた。ただそれだけの相手を殺すということに。 (……下らない) 結局スイッチは押されず、爆弾は起爆せず、セラフは帯電した池に落ちて、負けた。 禅谷回那は先へ進むのだろう。本人も見失った願いを探して。 「ナル~! この唐揚げ美味しいナル!」 「……味が濃いし、栄養バランスが悪いわ。衣はがしなさい」 「な、ナル~!?」 こうして、萩原セラフの、願いに向き合う日々が、始まった。 このページのトップに戻る|トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/apgirlsss/pages/1730.html
かおすの140文字SS【41】 1.春のSS祭り2022旧お題「やる気」または「人魚」4:まほプリチーム あってもなくてもやる気はやる気/かおす 春のSS祭り旧お題(笑) 「さあみらい、私たちも行くわよ」 「えー、だってトロプリチームの話題でしょ?」 「やる気さえあれば何でもできるわよ」 「何でもなれる! だねー^^」 「それは別ね」 「何でも慣れちゃうよねー」 「....やる気ないわね」 「あれ? お魚入ってないよー」 「人魚だってば」 2.春のSS祭り2022旧お題「やる気」または「人魚」5:トロプリで人魚のやる気/かおす 「どんどんされちゃってるじゃない! まなつ、なんとかしなさい!」 「や…」 「それは安易になるから封印」 「えー?」 「じゃあにん...」 「それも禁止」 「じゃーどーしろってゆーのよー」 「お題入れないのは無理だろう」 「じゃあつなげて」 「やる気人魚ぽんぽこぴー」 「ぽんぽこいらない」 3.デパプリ小咄 悪夢の放送延期/かおす 「一ヶ月延びた-!」 「…ひどいわね」 「麺だったらもう目も当てられないねー」 「昔カップ麺をつくって、食べようとしたら電話がかかってきちゃって」 「で?」 「2時間ちょっとしゃべったら、スープがなかったわ」 「じゃあ1ヶ月も置いといたら..」 「かわくんじゃない?」 「心が渇くわ(涙)」 4.春のSS祭り2022:「やる気」または「ごはん」勇み足 チームプリキュア5! もーちょっとまってねー/かおす 「で、やりなおしになりましたー」 「なあに? 今度はごはん?」 「ちょっと待ってのぞみ お祭りは18日からよ」 「えー そーなのー」 「かれん、16日からじゃない? それも来月」 「あら そーだったかしら」 「かれんさんもどっか...」 「なに?」 「やる気が止まらないですねー^^」 5.デパプリで小咄 予定が狂った/かおす 「マリちゃんどうするー? 1ヶ月休むー?」 「SS? そおねえ」 「とりあえず今までのでネタ探すー?」 「メモリーズって言うのが…」 「あー、アレ…まわってるー」 「いきなりそれ?」 「お笑いにしずらいんだもん」 「まあ、そうねえ...」 「パム、それは?」 「ボルトパム」 6.スタプリ小咄 これ録り直しするでプルンスー/かおす 「キャンディとかシロップとかは名前になるのに、落雁やたい焼きが名前にならないのは納得いかないルン」 「じゃあ、ララはミルキーからキュア脱脂粉乳に改名だねー」 「げっ ひかるはキュア金平糖…これ漢字が悪いルン」 キュアダッシフンニュウ キュアコンペイ.. 「ひどいねー」 「ひどいルン」 7.ハグぷりで雑談 昭和の言葉/かおす 「デパプリ小咄の作りやすさは何なのでしょう?」 「ルールーもそう思いますか?」 「やはり、マリちゃんの存在が大きいかと」 「オネエキャラは偉大なのです!」 「…今はおかまとはいわないのですね」 「その知識は、お父さんのせいですか」 「おそらく…」 8.マックスハート夢物語 テレビ プリキュアオールスターズ!・奇跡の全員大集合! まっくすー!/かおす 「オンエアは久しぶりだねー」 「なぎさー」 「ほんとにそうですね^^」 「来年はさー、全チームでゆっくり出たいねー」 「17チームで1年間とか?」 「あったら楽しいですね」 「でしょー! 20周年なんだもん」 「そうなったらホントに奇跡ね^^」 9.はぐっと小咄 手品/かおす 「さて、ここに並べた5つのボルト。この中からひとつだけルールーになるという、ひと呼んでルールーのタマゴがあります。それはどれでしょう?」 「どれが私になるのでしょう?」 「!! ルールー、出てきてはダメなのです!」 10.スタプリ小咄 死語並のネタ/かおす 「剣呑な時代だから、せめて明るく過ごしたいルン」 「小咄でもする-?」 「ひかる、いつもやってるルン」 「ここに割り箸があるんだけどー」 「箸が転げて、一体何がおかしいでプルンス?」 「えー? おもしろいよねー」 「そ、そうルン?」 「ちゆちゃん呼んでこないとダメだねー^^」
https://w.atwiki.jp/dangerousss/pages/114.html
ダンゲロスSS2以降に求めること ロケット商会に所属する、とある人物の名声を高めるためのギミック もしGKもキャラ投稿して戦いに参加できるならサブGKやります! やはりタイマンを…… SS2はコンセプトものという事ですが、キャラメイクやSSジャンルの幅が狭まらないようにストーリー、MAPを設定して頂ければと。GKの好まないジャンルのSSが出る事もありましょうが、極力プレイヤーの多様性が認められるように(同時に、全能力を理解してSSが書けるよう能力バランスだけは取りつつ)。 百合勉強会を開いてください ダンゲロスSS2のメインGKは逃げないようにお願いします。 さあ、地獄で地獄を地獄しろ。 NPCの仕様やラジオスタンスなどを予め明示していただけると嬉しいです。 書いてて楽しい環境(ゲーム)が好きです。 サブ頑張ります。 たくさんの人に参加してもらいたいのか それとも一部でも濃い人がたくさんいて密度の高いゲームにするのか 普段のダンゲロスと同じで方向性を見極めた方がいいと思います 投票もたくさんの人にしてほしい たくさんSSも書いてほしい GKの意図したゲームにしたい この辺は普段のゲームでもすべて満たすのは難しく またプレイヤー、読者投票者の負担が大きいゲームですので これに参加しながら他のキャンペーンにメインで参加するのは難しいという事も考えた方が良いのではないでしょうか 今回はバトル形式だったので、バトル以外(日常系、ギャグ系)も面白いかなーと思います。 後は、トーナメント形式ではなく、バトルロイアル形式も面白いかもなー、と。 バトルロイヤルとかもやりたい。
https://w.atwiki.jp/dangerousss/pages/87.html
ダンゲロスSS運営SS『オープニング』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『解説の前に』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第一試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第二試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第三試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第四試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第五試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第六試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第七試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第八試合解説』(by 珪素(サブGK)) ダンゲロスSS運営SS『オープニング』(by 珪素(サブGK)) 「皆さんこんにちは、司会の結昨日司と申します」 「実況の斎藤窒素よ。ふふふ。よろしく」 「よろしくお願いします。さて、今回の『SNOW-SNOWトーナメントオブ女神オブトーナメント ~「第一回結昨日の使いやありゃまへっ、」 「噛んだ」 「……、第一回結昨日の使いやあらへんで! チキチキ秋の大トーナメント。 ネットによる試合配信は、私と斎藤窒素様の2人でお送りいたします」 「噛んだ。いきなり噛んだ」 「中継中に人を指差すのはおやめください斎藤窒素様。 そもそもなんなんでしょうか、この情けないタイトル…… 明らかに会議で出た案を全部適当にくっつけただけなのでは……」 「ぶっちゃけパクリっぽいわよねぇ」 「こんな番組名で多少なりとスポンサーが付いたという事実がまず驚きでございます」 「そうそう、分かる人には分かると思うけど、 私達希望崎学園報道部もスポンサーの関連で協力していたりするのよ。 断末魔も録音し放題だと聞いてやってきたわ。ぶい」 「カメラにVサインして話せるような性癖ですかそれ!? もう配信が始まっているのですから、カメラに向かってふざけるのはやめましょうよ!」 「ん? 今カメラ呼んだ?」 「うわあああああ!? 机の下になんかいたぁっ!」 「どーもー。撮影担当の結昨日映です」 「え? 最初からこの中にいたんですか!?」 「いたに決まってるじゃん。カメラがいないと番組始まらないでしょ? 窒素さんがふざけてるところは映ってないから大丈夫だよ」 「あら、それはありがとう」 「いやいやいや、代わりにさっきまでとんでもないのを映していましたよね!? 机の下で! もしかして配信開始からずっと私のスカートの中しか映っていなかったのですか!?」 「全国の視聴者様に見せつけるなんて、とんでもないド淫乱娘ねぇ」 「ゲヘヘ、いやらしいビッチだぜ」 「なんだこいつら……!! おかしいでしょう! 最初から数分間、画面がパンツで固定じゃあないですか! 視聴者困惑しまくりですよ!」 「仕方のない事じゃあないか。こんな場で言うことじゃあないかもしれないけどさ…… …………私、司ちゃんのパンツを撮っているとすごく興奮するんだ」 「本当にこんな場所で言うことじゃあありませんよね!?」 「ちなみに私も、恐怖の絶叫を聞きながらだととてもよく眠れるのよ」 「誰も斎藤窒素様の事は聞いていませんけれど!? さっきからなんですかそのドSアピール!」 「うふふふ。こうまでしないと皆さん、私のキャラ掴めないんじゃあないかと思って」 「そうだね。設定だけじゃあ分からないけど、実は私もこういうキャラだったんだよ。 それに皆も、司ちゃんがここまでいやらしいキャラだとは夢にも思っていないだろうしね……」 「いやらしいのは結昨日映様の頭の中でしょう! ああ、私だけいきなりキャラが誤解される……!」 「さて、それでは『SNOW-SNOWトーナメントオブ女神オブトーナメント ~「第一回結昨日の使いやあらへんで!チキチキ秋の大トーナメント」~』。 さっそく試合解説を始めましょうかしら」 「そんな……まるで何事もなかったかのように解説が始まろうとしている」 「窒素さん、よろしくお願いしまっす!」 「カメラが解説席に座らないでくださいよ!」 ダンゲロスSS運営SS『解説の前に』(by 珪素(サブGK)) 「それでは、各試合の解説を始めましょう」 「……その前に司さん。あなたは選手の魔人能力については知っているのよね?」 「? ええ、勿論ですが……? 斎藤窒素様もご存知ですよね?」 「当然でしょう。ダンゲロス報道部の情報力をナメる奴は許さないわよ」 「はい」 「許さないわよ。テレパシーでアレするわよ」 「二回言わなくても」 「つまり私の言いたいのは、これからの試合解説には選手の能力を前提としたネタが混じっているけれど、 それはオンエアされていないという設定のネタだから気にしないでほしいということなの」 「まあどうせ大したことは喋っておりませんけれどね。 ……というかネタと言い切りましたね今」 「はいはい! 私もエロ映像鑑賞中テレパシーのアフレコでアレしてもらいたいんですがどうすればあべらっ!」 「さて、それでは改めて。試合解説を始めましょう」 ダンゲロスSS運営SS『一回戦第一試合解説』(by 珪素(サブGK)) 「ひそひそ」 「ま、マジっすか窒素さん……水で、服が……? 透けて……!? しかも脱げば……脱ぐほど……!? こここ、こいつぁとんでもないドエロ能力ですなぁ!」 「……斎藤窒素様。結昨日映様に何を吹きこんでいらっしゃるのですか」 「第一試合のとある選手の能力について説明してあげていたのよ」 「反応からして明らかに説明に偏りがあったでしょう今! 変態にエサを与える真似は止めてくださいません!?」 「決めたよ司ちゃん。私はこれから白王みずき選手の家で密着取材をする事にしたんだ。3~5年ほど」 「まるで生きがいを見つけたかのような爽やかな顔で言わないでくれませんか」 「止めてくれるな司ちゃん。私は今、最高のエロ素材を見つけたんだ……! この子の映像さえあれば生きていけると思ったんだ……溶ける服……恥らいに染まる頬…… ウオオオッこれが落ち着いていられるか!? 否ルパンダイブ!! そうだろう!!」 「ところで意志乃選手の戦術予想なのだけれど」 「そうですね。見晴らしのいいスタジアムでの戦闘力ならば補正も十分に……」 「ぜ、全力で無視されよった!!」 「あらごめんなさい、ヒーロー系の女の子には興味がないかと思って」 「ありまくるよ!! だってアレでしょ!? 変身する時に一瞬全rむぐぐ」 「斎藤窒素様……非常に今更なのではありますが…… 結昨日映様がここに居るとロクな事が起こらないような気が」 「そうかしら? 結構面白い事もあると思うわよ。ほーら、ひそひそ」 「むぐぐ、ぶはっ…………えっ……それは……!? 本当かい窒素さん…… あの美人さんの……お、オッパイ……が……!? 見たこともないオッパイが、ポロリ……!!? う、ウフォオオオォォォォ!!」 (不憫な……) ダンゲロスSS運営SS『一回戦第二試合解説』(by 珪素(サブGK)) 「農大……ついに現れたわね」 「そうですね。拮抗した試合を期待している視聴者の皆様には残念ですが、 この試合……勝者は殆ど決まったようなものかと」 「えっ、農大……ってそんな恐ろしいところだったんですかい!?」 「ひとつ言っておくけれど映さん。世間一般で言う最強なんて、 この農大のカリキュラムをこなせば2年で到達できる程度のものなのよ」 「凄まじい身体能力と精神力……それに加えて波紋法まで使いこなすのが農大生というものです。 しかも恐るべきことにその波紋法、自らの大学の教授に対する防衛策なのだという話。 更にこの沢木惣右衛門直保様、聞けば菌王なる存在を配下に従えているとか」 「人を容易く殺す細菌やウィルス。その頂点に立つ王、という意味でしょうね…… エボラウィルス……ボツリヌス菌……もはや生物界が対抗可能かどうかすら疑わしいわ」 「え、そ、その……参考ながら、残りの2人の能力は」 「羽山莉子様は作ろうとしたチョコレートが爆発する能力ですが?」 「灰堂の能力は……そうね、エニグマの支倉モトと同じ能力よ」 「う……うわぁ……もう駄目だ……おしまいだぁ……」 「農大の力、まさに圧倒的ですわね」 「ええ。果たして決勝までに対抗馬が現れるかどうか……」 ダンゲロスSS運営SS『一回戦第三試合解説』(by 珪素(サブGK)) 「きゃぁっ! な、なんですか斎藤窒素様……その動き!?」 「あら、気付かれてしまったかしら……?」 「気付かれないようにやっていらっしゃったんですか!? 振り向いたらいきなり変な動きしてるし……あーびっくりした! なんですかそれー!」 「これはね、ふふふ……私が水素部長を背後でおちょくるために独自に考案した、 太極拳っぽいなんか不審な拳法の動きよ」 「ちょっと最強の情報能力者! そういう扱いで本当によろしいんですか!? しかもそれをなぜ今になって」 「ふふふ。熊野ミーコの所属が映画研究会のホラー&香港アクション支部だと今思い出してね……」 「出演できませんからね!?」 「あのさ司ちゃん、香港アクションに手芸者の戦闘だと、すごいB級っぽい雰囲気になると思わない? ブルース・リーvsシュゲイシャ みたいな……そして映画にはブルース・リーも手芸者も出てこない的な」 「タイトルの時点で胡散臭すぎですからねそれ!? というかそのネタ何人が分かるんですか」 「しかもこの試合、クトゥルフモンスターも出てくるし、女子高生も出てくるわね」 「ブルース・リーvsシュゲイシャvsクトゥルフvs女子高生か……!」 「そんなアレすぎるタイトルで目を輝かせられる結昨日映様がある意味羨ましいです。 そもそもブルース・リー部分とクトゥルフ部分はvsではないのでは」 「そうだ、女子高生は天才時間稼ぎ女子高生にしたらハッタリが効いて面白くなるわよ」 「も、もはや戦闘の解説とは微塵も関係なくなってきている……」 ダンゲロスSS運営SS『一回戦第四試合解説』(by 珪素(サブGK)) 「司ちゃんって、英検2級持ってたっけー?」 「え……ええ、一応!」 「ちょっと自慢気な所悪いけれど、世の中には英検40段という男が存在するらしいわよ」 「段!? それ以前に40ってオイ!」 「あれあれー? どうしたのかしら司会者の司さん……? これは第四試合の出場者、池松叢雲のプロフィールなのだけれど……?」 「ああっしまった! つい習慣的に突っ込んでしまった」 「げへへ、これは他の2人のプロフィールも理解しているかどうか怪しいですなぁ」 「試しにこの出場者のプロフィールを読みあげてもらいましょう」 「ぼ、ボルネオ……!! うぐぐ……!!」 「おやおや、読めないんですかい司ちゃん、ひっひっひ」 「司会者ぶっているけれどとんだド淫乱娘だわ」 「名前はボルネオ……で、なんか黒くて……モヤモヤ……って淫乱は関係ないでしょう!? どさくさに紛れて何言ってらっしゃるんですか斎藤窒素様!」 「おっと、私らにツッコむのはボルネオのプロフィールを読みあげてからにしてもらいやしょうか、司会者様」 「う、うわ―――ん! 2人して私をいじめるー!」 「……といったところで、視聴者の皆さんに問題です。 このお話で一番可哀想だったのは一体誰だったでしょうか?」 ※答……他2人の経歴が濃すぎてスルーされた不動昭良 ダンゲロスSS運営SS『一回戦第五試合解説』(by 珪素(サブGK)) 「最近、報道部に新入部員が入ってきてね」 「……早速精神を破壊してしまったのですか……?」 「え? 私が? ふふふ、そんな事するわけないじゃないの。 いくらなんでもそんなにドSじゃないわよ~」 「いや言ってましたよね!? さっきまで自分で散々ドSアピールしていましたよね!?」 「とにかく、その子が眼鏡っ子なのよ」 「はぁ」 「意外と今までうちの部員に眼鏡キャラっていなかったのよね。報道部なのに」 「えっ、わざわざ言う事なんでしょうかそういうの」 「眼鏡キャラに仮面キャラ……ふっ、私も彼女達と同じ人種かもしれないな……」 「結昨日映様まで変なことを仰り始めましたけれど」 「……。私も同じ人種かもしれないな」 「……」 「……レンズ越しにしかこの現実ってやつを実感できないのさ……」 「うわぁ、聞き返さなくても勝手に語りだした! 面倒くさっ!」 「シリアスな顔は似合わないわよ映さん」 「ちょっ、窒素さんまでそんな深刻そうな顔で……いや、なんかすいませんでした」 「とにかく、第五試合の対戦者は顔に何かつける縛りの人たちという理解でいいのかしら」 「櫛故救世様は何もつけていらっしゃいませんが……」 「えっ何もつけてない!? ウオォオオオオオ!!」 「……何も『顔に』つけていらっしゃいませんが」 「なんだそんな事。ドレッドヘアーにして鈴をジャラジャラつければいいじゃない」 「それはさすがに見た目的に」 「でも楽しそうじゃない。今から運営権限で直接つけさせにいく事に決めたわ」 「や、やめて!」 ダンゲロスSS運営SS『一回戦第六試合解説』(by 珪素(サブGK)) 「真野一族の真野風火水土様に、矢塚一夜様。このカードは有名人同士の対決となりましたね」 「小宅さんも、報道部のライバルとして有名なのよ」 「へぇー」 「しかも、矢塚一夜様も小宅麗智奈様も、能力だけで言えば今大会屈指の強力さを誇っております。 真野風火水土様が、どのような戦略で切り抜けるかが見所……どういたしました、斎藤窒素様」 「……いえ、その……この2人を見ていたら少し…… 待って……ねぇ司さん。小宅さんは空を自由に飛べるのよね?」 「はい? まあ、フライトユニットがありますので……」 「そして……いい? それに加えて矢塚一夜は空間にどこでもポータルを繋ぐ事ができるのよ……」 「ええ……」 「しかも、小宅さんは……様々な物品を無限に収納できる…… そう、まるで四次元のように……!!」 「ハッ!? こ、これはまさか!!」 「そうよ! これは!」 「「 ド ラ え も ん ! ! 」」 「分かったかしら司さん! この対戦カードは子供の夢! ドラえもんを実現する奇跡のカードなのよッ!」 「――意義ありッ!! じゃあ、じゃあ真野さんは一体どうなるんだよォッ! 真野さんだけ弱能力でドラえもんからハブられて……可哀想だと思わないのか窒素さんよォ!」 「落ち着いて結昨日映様!」 「違うわ映さん……! 真野風火水土は『ドラえもん本体』なのよ! 御覧なさいこの落ち着いた風格……道具を適切に取り扱う頭脳! まさに子守ロボットドラえもん!」 「何ィ――ッ!! そ、そうか……私はひみつ道具に気を取られるあまり本質を失っていた! ポケットだけじゃあドラえもんとはいえない……真野風火水土……本体を得てこそ…… ドラえもんは、ドラえもんなんだ……!!」 「そういう事ですわ……やっと冷静さを取り戻したのですね(※)、結昨日映様」 ※取り戻していません 「そして、この夏祭りで遊ぶアキカン達……これはもはや、のび太くん達小学生の象徴といえないだろうか!」 「……! さすが映さん!」 「やった、やったわ……ついに完成よ!」 「「「 ドラえもんの誕生だ――っ!! 」」」 ダンゲロスSS運営SS『一回戦第七試合解説』(by 珪素(サブGK)) 「……。また斎藤窒素様が不審な動きを…… その動きは一体?(質問しないと話が進まない気がするし)」 「あ、ちょっと今窒素さんに一発芸見せてもらっていてさー」 「真顔ダブルピースよ」 「それは単なるダブルピースですよ! そもそもヴェールで顔が隠れてるのに真顔も何もないでしょうに。 しかもなんで今」 「第七試合はアヘ顔ダブルピース祭りだからさー、ちょっとそれ関係で」 「私の十八番よ」 「いい年をした女の子がアヘ顔ダブルピース祭りとか口にするべきではありませんよ、まったく…… ただでさえ行動が変態的なのに」 「あっ、今司さんがアヘ顔ダブルピース祭りって言ったー」 「斎藤窒素様はいちいちそういう小学生的な行動を取らないと気が済まないのですか!?」 「まあ、それはともかく、触手だよね。しかも阿野次のもじの魔人能力は、 手錠で敵を拘束した上にダメージ表現が脱衣に変換されるという恐ろしい能力なんだ…… そして石田くんも女の子の口に将棋駒を詰め込んで虐める能力を持っているから、 まあ順当に考えてダブルピースだよね」 「し、しまったツッコんでいる隙に勝手に変な解説をされてしまった!」 「作戦成功っすね窒素さん!」 「そうね。はい、ダブル」 「ピース」 「えっ、なんで私を挟んで2人してピース……って私がアヘ顔担当ってことですかこれ!?」 ダンゲロスSS運営SS『一回戦第八試合解説』(by 珪素(サブGK)) 『股ノ海6連勝! 大関昇進にまた一歩近づきました――』 「映さん……相撲好きかしら? とくに土俵際の駆け引きを……手に汗握るわよね」 「ふっ、相撲は大好きだよ……でも窒素さん、相撲じゃあ拳で殴るのは反則だよね」 「なんですかこの意味のないやり取り」 「股ノ海だよ! 知らないのかい司ちゃん!」 「いや、いきなり力士の名前を常識みたいに叫ばれましても」 「股ノ海がついに横綱と対決するのよ」 「そうじゃなくて、試合解説でしょうがあなた達! なんで当然のように解説席にテレビ持ち込んで! 2人して相撲中継見ていらっしゃるんですか!」 「だって股ノ海の取り組みだし。常にまわしだけで生活している本物の力士だよ!」 「たまにまわしをしていない姿も目撃されるのよ」 「それただのダメな人じゃないですか! 変態側の人間じゃあないですか! 結昨日映様がファンになる理由がよく分かりましたよ!」 「えー、やめてよ司ちゃん、それではまるで私が変態側の人間のように聞こえるよ」 「そう言っているんですよ! あーもう、それでは第八試合の裸繰埜闇裂練道ですが、 少年時代は『ノックアウトマスター次郎』の通名で呼ばれ、 さらに現在は異能殺人者集団の裸繰埜一族の一人として……」 「そんなのより股ノ海の方が強いしー!」 「……(ムカッ)バロネス夜渡は、オカマバー『カーマラ』のバウンサーとして活躍するヴァンパイア…… バウンサーとしての戦績の数々は……」 「司さん、私股ノ海の話がしたいわ」 「ち、ちくしょー! やっとまともに解説しようと思ったらご覧の有様だよ! お の れ 股 ノ 海 !!!」 ――こうして、結昨日司は何の関係もない股ノ海に対する憎悪を募らせていったのである!